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歴史上の人物を四柱推命で鑑定!第75回~徳川家康・秀忠親子×真田幸村~

冬〜夏の「大坂の陣」では敵として戦った関係だが、 実は人としての相性は抜群だった!

〇秀忠と幸村の相性は100%!

 

 秀忠と幸村の関係でいえば、関ヶ原の合戦の前哨戦として、上田で繰り広げられた第二次上田征伐が有名だ。秀忠が38000の兵を率いて関ヶ原に向かう途中、上田城の真田軍に降伏を促した。それに対し、昌幸は「明け渡しましょう。ただ、城の掃除をしたいので少し待ってもらいたい」と返事をする。しかし、一週間経っても何の音沙汰のない。これは昌幸がついたウソで、時間を稼いで籠城戦を仕掛けたのである。これに腹を立てて上田城を攻める秀忠軍を、真田軍は狭くなった入り口におびき寄せた。その先頭に立っていたのは幸村。38,000の兵を相手に2,500の兵で立ち向かい、見事に勝利を収めた。上田にくぎ付けにされた徳川勢は、関ヶ原での本決戦に参戦できなかったという。

 

 ここからは筆者の考える単なるロマン、たられば話である。第二次上田征伐は、秀忠にとって汚点とされる戦であり、今でも秀忠の戦下手を伝えるエピソードとして語られている。秀忠にとって非常に不名誉であろうが、今改めて両者の最高の関係を見てみると、戦下手の秀忠は、関ヶ原に行けたとしても相当な痛手を負ったことだろう。もしかしたら、幸運にも秀忠は幸村の一手によって、上田に踏み留めてもらえたのかもしれないと思えてくるのだ。

 

〇幸村は、家康、秀忠の守護神

 

 守護神とは、自分の足りない部分を補ってくれる存在。自分では気付かない部分を教えてくれたり、新たな才能に気づかせてくれたりする。つまり、守護神は自分の世界を広げるカギとなる存在。守護神表を用いて導き出したところ、幸村は、家康と秀忠にとって、そんな重要な存在であったことが明らかになった。

 

 これまで、様々な歴史上の人物の相性鑑定をしてきたが、例えば、武田信玄と上杉謙信の相性が100%、吉田松陰と井伊直弼の相性が100%というように、世間で犬猿の仲と考えられる関係性ほど、意外にも相性がいいことが明らかになっている。筆者はこれは仲がいいこと故の縁、つまり因縁と考える。「好き」の反対をご存知だろうか?多くの人が「嫌い」だと答えるだろうが、正解は「無関心」である。相手に関心があるからこそ、好き、あるいは嫌いという価値づけが生まれるのだ。また、「好きと嫌いは紙一重」という言葉も聞かれるが、好きだからこそ自分の思い通りにならないことに腹が立ち、嫌いという感情が生まれるのである。好きあって結婚した夫婦が、お互い大嫌いになって罵り合う…そんな芸能人達をよく見るが、徳川父子と幸村の関係性についても同じ…とは言わないまでも、感情的には似たものがあるのではないだろうか。

 

 因縁であれなんであれ、今世でご縁のある人は過去でも未来でもご縁があると聞く。来世では、3人が仲良く手を取り合い、何か1つのことにエネルギーを注いでもらえることを切に願う。

 

 

■四柱推命とは?

古代中国で生まれた「過去、現在、未来」を予見する運命学のひとつで、陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)をもとに、人が生まれながらにして持っている性格、能力、素質を理解し、その人の努力や経験で変わる後天的な運命までも予測することができる。

具体的には、生まれた日(生まれた年・月・日・時間)をもとに命式表(めいしきひょう)を作成し占っていく。なお、ここでは生まれた時間は鑑定に含めていない。

「国史大辞典」に記載されている生年月日を、「和洋暦換算事典」を用いて現行暦に換算し鑑定している。

 

■用語説明
日柱の干支:その人の本質を表す重要な部分

主星(しゅせい):月柱の蔵干通変星で、その人を表す最も重要な星。主に仕事運を表す。

自星(じせい):日柱の蔵干通変星で、その人のプライベートな部分の性格を表す重要な星。

 

 

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妃萃(本名:油川さゆり)(ひすい)
妃萃(本名:油川さゆり)ひすい

青森県八戸市出身。慶應義塾大学 社会学研究科 教育学専攻 修士課程修了、同研究科 同専攻 後期博士課程在学中。2013年鳥海流・鳥海伯萃より四柱推命の指南を受ける。これまで500人以上を鑑定。多数の弟子を輩出。

元放送局報道記者。フリーアナウンサーとして、BS11の番組にレギュラー出演しているほか、ナレーターや司会として活動中。日本の歴史、伝統芸能を伝えるため、歴史勉強会、その他イベントを主宰。自身も大和言葉、辞世の句、武田氏と油川氏等について講演活動を行う。合同会社真己、共同代表。また、2016年6月から「カミムスヒ」というソングユニットで歌手活動を開始。手話検定3級、ホームヘルパー、視覚障害者ガイドヘルパーの資格を持ち、社会福祉活動に積極的に携わる。

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